(^_^)enduro

オフロードバイクと北海道の楽しい林道♪
by kawasaki_ninjya
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イチ、計測係の想い
鬱蒼と茂る木々の中、ぽつんと置かれた小さいテント。

そこには粗末な折りたたみ椅子が二つと、折りたたみテーブルが一台置かれている。

その質素なたたずまいの中に、不釣合いな感じの「最新光電管計測システム」

百分の一秒の単位まで計測できるこの機器は、正確に時を刻んでいく。

私は少々この最新機種の使い方に戸惑いながら、ただひたすらその時を待った。

少し雨脚が強まったようだ。

雨で機器に不具合が生じないかを心配しながら、雨対策を施す。

そして、この雨の中懸命に走っているライダー達に想いをはせる。

「あせらず、確実に!でも、少しでも速く!」


e0022736_13201834.jpg



そうこうしているうちに、静寂に包まれていた森の奥から、勇ましい4ストロークマシンの咆哮が響いてくる。

「お、来たな」

私は少々緊張した面持ちで、計測用紙と鉛筆を握り締めた。

「さあ。来い。百分の一秒でも速く。さあ来い!」



ET1(エンデューロテスト 1)Finish 計測係

これが私に与えられた仕事である。


夕張ENDURO

夕張クロスカントリーとは違い、オンタイムの競技である。

オンタイムの競技で有名なのは、本州ではSUGO2Days、北海道では日高HTDEがある。

いづれも2日間に渡っての競技であるが、この夕張EDは1DAYの競技である。

 「街より出でて、街に帰る」

夕張市全域を使った壮大なルート設定。

テストは3箇所。

そのテスト3箇所を結ぶ変化にとんだリエゾン区間。


私は6月にやってしまった首へのダメージの為、レースにライダーとしては参加できなかった。

しかし、主催者の熱い思いを電話で聞くうちに

「ライダーとして参加は今回は無理ですが、お手伝いとしてなら参加出来ます」と申し出た。

そして当日。

生憎の曇り模様。

そして、やがて雨粒が落ちてきてしまった。

これで・・4年連続の「雨天」となったようである。

まったく・・誰ですか?強力な雨男は?(笑)

そして、本部にて計測の場所、機器の扱いなどの説明を受け、それぞれの持ち場に移動。

私と23さん、二人で ET1フィニッシュの計測係を任命された。

そしてハイエースでポイントまで移動。

山道を行くこと・・数分。

車で行くにはかなりきつい場所まで奥へ奥へと入っていく。

そして、ぽつんとおかれたFinishゲートを発見。

ここが、今回の仕事場となるわけである。

早速いそいそと準備をし、ライダーを待ち構える。

参加台数 20台?くらい。

うーん・・正直、少ない。

そして、待つこと1時間。

そう、今回は三箇所にテストがあり、夕張一円を回ってくるから、

私が待つポイントでは一度通過すると、さらに二時間近くは回ってこない。

つまり、、、非常に暇なのである(笑)

しかし、辛抱強くまってると、きました。ライダーたちが。

先頭はNobutaさん!やっぱ速い。

あっという間に通過していってしまう。

そして、タイム設定にしたがって続々とライダーたちが飛び込んでくる。

それによって、計測もにわかに忙しくなってきた。

Aクラスでは、yoshiさんも飛び込んできた。

「タイムどう?」と聞かれたが、ここでは、到着した時刻しかわからない。

スタートした時間がわからないのだ。

でも、yoshiさん、あなた様はめっさ速かったですぜ。

Bクラスではカシラもいい勢いで突っ込んできた。

噂によると、一周目にがけ落ちしたらしい・・いやはやまったく、タフな男である。

そして、今回は往年のライダー 「レスキュー隊長」も御歳50歳を手前に参戦。

いやはや、まったくそのパワーには頭が下がる想いです。

もちろん、今回も、レディースは元気に参加しておりました。

もはやレディースクラスとは言えない、マドンナのフッキーさんをはじめ、

かなりいい音させてぶっ飛んでいた あや姫も参戦。

そして、いつもガッツを見せているKurodaさんも参戦。

一生懸命に走っておりました。


計測ポイントでは皆さんあっという間に通過してしまう。

しかし、バイクの音は山々にこだまして結構聞こえてくる。

その音で走りを想像しながら、ライダーをただじっと待つわけです。

改めてお手伝いをすると、本当にスタッフの尽力というものに頭が下がります。

どんな規模のレースであっても、主催者や、スタッフは数週間前から準備をするわけです。

コース整備や、関係各所への手配等々。

その情熱たるや、どれほどのものか。

実際、今回のレースでは完全に赤字、主催者持ちだしという噂もある。

赤字を背負ってまでレースを、オンタイムレースを開催するその熱意。

「オンタイムエンデューロ」というものを世に広めたい


ただその想い、一念だけで負債を背負ってまで開催したレース。

そんなことに想いをめぐらせていると、コースマーシャルがやってきた。

折しも土砂降り模様になった時である。


「いやー、ひどいよーー。走っても走ってもライダーに会わないんだもん」


彼らは冗談とも本気ともつかないようなことを言っていた。

私もねぎらいの言葉のつもりで「本当にお疲れ様です。でも、もっと参加者が多いと

良かったのに・・」と話をした。

「そうなんだよね・・」とマーシャル。

「もっと参加者が沢山来てくれて、俺たちが作ったコースを走ってくれれば、その苦労も

 すべて報われるんだけどね・・ああ、やってよかった・・って思えるんだけどね・・」

マーシャルは少し寂しそうな顔をして話をしてくれた。

そうしてると、さらに雨脚は強くなってきたようだ。

すると、「この雨の降り方だと、この奥の登りが心配だ」と言い出し、

「様子をみてくるわ!」と土砂降りの森の中に彼らは消えていった。


まったく・・主催者にも、スタッフにも頭がさがる思いだ。

と、同時に心配にもなった。

この人たちが熱意を持って主催してきた、レース。。。これが将来なくなってしまったら・・・と。

エンデューロという競技そのものが成り立たなくなってしまったら・・・。

モトクロスと違い、エンデューロとは、壮大な自然の中を走り抜ける競技である。

しかし、現在の社会情勢、経済情勢を考えると果たしてこの後10年の間競技として

開催され続けるだろうか?

そうなれば、またグレーゾーンでビクビクおびえながら山を走るしかないブラックな趣味に

落ちてしまうのだろうか・・・・

そうしたくない。

エンデューロ競技というものの、末端にかじりついている自分としては

これからも、エンデューロをやり続けたい。走り続けたい。

そのために出来ることは、出来ることをするべきだ・・。

こんなにも楽しい「大人の休日」を無くしてしまわない為に。

e0022736_13203941.jpg


そんなことをぼんやりと考えていると、また、ライダーたちの咆哮が聞こえてきた。

先ほどよりも、もっと勢いのいい排気音だ!。

「よっし!来い!一秒でも百分の一秒でも速く!」

正確に刻む時計をにらみながら、雨でぬれたボールペンを握り締めなおした。
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by kawasaki_ninjya | 2009-07-27 13:46 | オートバイ
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